このような方にお勧めの記事です
  • 有酸素と筋トレ、どっちを先にやるか迷っている方
  • 「筋トレが先」と聞いて、そのとおりにしないと不安な方
  • 時間が限られていて、どちらを優先するか決めたい方

「有酸素と筋トレ、どっちを先にやればいいですか」

スポーツクラブに勤めていた頃、よくいただいた質問です。

そして当時の私は、「筋トレが先です」とお答えしていました。理由も2つ、はっきり説明できました。

いまでも、その理屈自体は間違っていないと思っています。

ただ、いまは違う伝え方をしています。

この記事の結論を先にお伝えします

  • 「筋トレが先」と言われる2つの理屈は、間違っていない
  • ただし筋力と筋肉については、順番の差は出ていない
  • 体脂肪については、筋トレ先が有利という報告もある
  • それでも、順番は必須条件ではない

「筋トレが先」と言われる理由は2つある

当時、私がお伝えしていた理由はこの2つです。

  • 筋トレで体脂肪の分解が進んだ状態で有酸素をやると、脂肪が燃えやすい
  • 先に有酸素をやると糖質を使ってしまい、筋トレの出力が落ちる

どちらも、作り話ではありません。

筋トレのあとに有酸素をすると、脂肪の使われ方が増えることは報告されています。有酸素を先にやると、そのあとの筋トレで挙げられる回数が減ることも確かめられています。

※ただし2つ目については、「糖質を使い切るから」という説明は少し単純です。実際には、神経の疲れなども関わっています。

問題は、この理屈が正しいかどうかではありません。それが「守らないといけないこと」になってしまうかどうかです。

筋トレと有酸素の順番で、筋力・筋肉に差は出ていない

まず、いちばん新しいまとめからお伝えします。

2026年に、スポーツ医学の専門誌『Sports Medicine』に発表された報告があります。これまでに出た17のまとめを、さらにまとめ直したものです。

項目内容
まとめた報告17件
その中に含まれる研究144件
参加者1,492人

順番について、こう書かれています。

トレーニングの順番について、意味のある差は見つからなかった

ここで見ているのは、筋力・筋肉・有酸素能力です。これだけの数を集めても、順番による差は見つかりませんでした。

しいて言えば、として「筋トレを先にすると、筋力や筋肉の反応が高まるかもしれない」とは添えられています。ただし「かもしれない」の水準で、断定はされていません。

ダイエットなら筋トレを先にしたほうがいい?

ただ、ここで話が少し変わります。正直にお伝えしておきます。

先ほどのまとめが見ていたのは、筋力・筋肉・有酸素能力でした。体脂肪は対象に入っていません。

そして体脂肪については、別の報告があります。2025年に発表された研究で、12週間にわたって順番を変えて比べたところ、筋トレを先にしたグループのほうが、体脂肪率、とくにお腹まわりの脂肪の減り方が大きかったというものです。

つまり「順番はまったく関係ない」とも言い切れません。

※こちらの参加者は45人です。先ほどの1,492人と比べれば、はるかに小さい研究です。しかも平均22歳の男子大学生が対象で、このブログの読者層とは違います。

そもそも、体脂肪を減らすうえでは、何をどれだけ食べたかの影響のほうが、順番よりはるかに大きいです。

「筋トレ→有酸素」を守らないと効果がない?

ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

理屈が正しいことと、それを守らなければいけないことは、別の話です。

ところが、インストラクターの説明やネットの情報を通じて、これを「必須条件」のように受け取ってしまう方がいらっしゃいます。

スポーツクラブにいた頃の話です。

スタジオプログラムの時間割で、格闘技系のプログラムの次に、筋トレ系のプログラムを入れたことがありました。

すると、こうご意見をいただいたのです。

「普通、筋トレ→有酸素の流れでしょ!?」

この理由で時間割にご意見をいただくとは、思いませんでした笑

笑い話ではあるのですが、それだけ強く信じられているということでもあります。

そして、ここまで強く思い込んでしまうと、その順番でできない日は、やらなくなります。

筋トレと有酸素の順番は、目的と続けやすさで決める

最後に、忘れられない例をお話しします。

スポーツクラブに勤めていた7年ほど前、ボディビルなど、肉体美を競う大会に出ている同僚が2人いました。男性と女性が1人ずつです。

2人とも、有酸素→筋トレの順でやっていました。

理由を聞いたら、こうでした。

「有酸素が嫌いすぎて、最後に残っていると頑張れないから」

体づくりを競う人たちが、順番の理屈ではなく「頑張れるかどうか」で決めていました。

※もちろん、この2人が逆の順番でやっていたらどうだったかは、知る由もありません。2人だけの話でもあります。

ただ、2人とも、周囲が認めるほどの体に仕上がっていました。

いま私が伝えている、順番を決める3つの基準

2つの理屈は、事実としてお伝えします。知っておいて損はありません。

そのうえで、順番はこの3つで決めていただいています。

  • 目的|片方しかできない日は、目的のほうを先にする
  • 続けやすさ|両方できる日は、自分が頑張れる順番でいい
  • その日の体調|体が重い日は、きついほうから入らない

1つ目の「目的」は、時間が足りない日の話です。

目的片方しかできない日は
体型を変えたい/筋力を保ちたい筋トレを優先
疲れにくくなりたい/持久力をつけたい有酸素を優先

2つ目の「続けやすさ」が、いちばん大事だと思っています。

経験上、いちばんいいのは「自分が頑張れる順番」だと思っています。

先に体を温めたいなら、有酸素から。頭がすっきりしているうちに集中したいなら、筋トレから。どちらでも構いません。

3つ目の「その日の体調」は、決めた順番を崩していい、ということです。体が重い日に、いきなり負荷の高いことから入らない。そういう調整はしています。

有酸素運動そのものについては、筋トレだけじゃない!“軽めの有酸素運動”が40代からの体に効く理由もあわせてご覧ください。

まとめ

  • 「筋トレが先」と言われる2つの理屈は、間違っていない
  • ただし筋力・筋肉・有酸素能力については、順番の差は出ていない
  • 体脂肪については、筋トレ先が有利という報告もある
  • ただし食事の影響のほうが、順番よりはるかに大きい
  • 片方しかできない日は、目的で決める
  • それ以外は、自分が頑張れる順番でいい

順番を気にすること自体は、悪いことではありません。よくしたいと思っているからこそ、出てくる疑問です。

ただ、それが「守らないといけないこと」になった瞬間、続けにくくなります。

正しい理屈を知ったうえで、自分が続けられる形を選んでください。

順番で迷っている方も、一度ご相談ください

「自分の場合、どちらを優先すればいいのか分からない」

「時間が限られていて、両方は難しい」

そんな方は、一度ご相談ください。

まちの隠れ家ジム宿河原では、その日の状態と、使える時間を見ながら内容を決めています。優先順位も、一緒に決めていきます。

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