「夏は汗をかくから痩せる」は本当?|夏の体重より、気をつけたいこと
- 「夏は汗をかくから痩せる」と思っている方
- 夏になると体重が増えたり減ったりして気になる方
- 暑さで運動が止まってしまっている方
「夏は汗をかくから、少しは痩せるかな」
そう思っている方、けっこう多いのではないでしょうか。
気持ちはわかります。少し動いただけで汗だくになりますし、体重計に乗ると実際に減っていることもありますよね。
ただ、正直にお伝えすると、汗をかいて減るのは水分です。水を飲めば戻ります。残念ながら、汗そのもので脂肪が減るわけではありません。
では逆に、「夏は太りやすい」のかというと、これもはっきりとは言い切れないんです。
この記事の結論を先にお伝えします
- 汗で減るのは水分。脂肪は減りません
- 「夏は太る/痩せる」はどちらも言い切れない(個人差が大きい)
- 気をつけたいのは体重より、「動かない習慣」が夏のあとも続いてしまうこと
- だから夏は、運動量を増やすことより「動く習慣を切らさないこと」を優先する
ここから、順番に説明していきますね。
「汗をかくから痩せる」は、残念ながら誤解です

暑い日に運動して、体重計に乗ったら1kg減っていた。
そんな経験、ありませんか。
よくある誤解
「汗をたくさんかいた=脂肪が減った」
実際のところ
減ったのは水分。脂肪が減るのは、消費したエネルギーが摂取を上回ったときです
その1kgのほとんどは、汗として出ていった水分です。水分を摂れば、当たり前ですが元に戻ります。
サウナに入って体重が減っても、それは脱水であって減量ではない。これと同じことです。実際、30分のサウナで体重の約1%が減ることはありますが、水分を補給すればすぐに戻ります。
まずここを押さえておくと、夏の体重の見方が少し変わってきます。
では「夏は太る」のかというと、これも言い切れません
「じゃあ逆に、夏は太りやすいんですか?」
そう聞かれることもあります。ネットでも「夏太り」という言葉をよく見かけますよね。
ただ、実際のデータを調べてみると、そう単純ではありませんでした。
季節による体重の変動を調べた研究では、その差は0.6kg未満と、意外なほど小さいものでした。しかも男性は夏に減り、女性は増えたという、男女で逆方向の報告まであります。
つまり「夏だから太る」「夏だから痩せる」という一般論は、あなたに当てはまるとは限らないんです。
(ちなみに「夏太り」の研究の多くは子どもを対象にしたものです。学校がなくて生活リズムが崩れるなど、大人とは事情がかなり違うので、そのまま当てはめるのは無理があります。)
夏に”消費が下がりやすい”要因は、たしかにあります
とはいえ、夏に消費カロリーが下がりやすい要因は、いくつも存在します。まず全体像を整理してみましょう。
| 要因 | 体に起きること | 夏に起きやすい理由 |
|---|---|---|
| 活動量の低下 | 消費カロリーが減る | 暑くて外に出なくなる |
| タンパク質不足 | 筋肉が減り、消費カロリーが下がりやすい | そうめんなど麺類に偏る |
| ビタミンB群・ ミネラル不足 | 栄養をエネルギーに変えにくい | 食欲が落ちて品数が減る |
それぞれ、もう少し詳しく見ていきます。
暑くて動かなくなる
これがいちばん大きいと思います。
気温が上がると歩数が減り、外での活動が減ることは、研究でも確認されています。暑さは運動を妨げる要因としてかなり強力で、実際に活動量を押し下げます。
汗をかいているから消費している気がしますが、汗による消費の増加はごくわずか(発汗や呼吸で増えるのは最大でも5%程度)。それより、動かなくなることによる減少のほうがずっと大きいんです。
麺類中心でタンパク質が不足しやすい
食欲が落ちると、そうめんや冷たい麺で済ませがちです。
そうなると不足しやすいのがタンパク質。タンパク質の摂取が体重1kgあたり1.0gを下回ると、筋肉量が減るリスクが高まると報告されています。
筋肉が減れば、その分の消費カロリーは下がります。ただ、影響はそれだけではありません。タンパク質は、食後に消費されるエネルギー(食事誘発性熱産生)が最も高い栄養素です。タンパク質は摂取した分の20〜30%が消化・吸収の過程で熱として使われるのに対し、糖質は5〜10%、脂質は0〜3%程度。つまり麺類に偏ってタンパク質が減ること自体が、消費カロリーを押し下げます。
この話は暑くなると食欲が落ちる人に”タンパク質を分けて食べる”がおすすめな理由で詳しく書いていますので、あわせて読んでみてください。
品数が減ってビタミンB群・ミネラルも不足しやすい
食欲が落ちると、減るのはタンパク質だけではありません。おかずの品数が減り、野菜や海藻、乳製品まで一緒に減っていきます。
ここで不足しやすいのがビタミンB群です。糖質・脂質・タンパク質をエネルギーに変えるには、ビタミンB群が補酵素として必要です。材料があっても、それを燃やす道具がなければ代謝は回りません。
ただ、ここは正直に書いておきます。軽い不足で1日の消費カロリーがはっきり下がる、というところまでを示した研究は見つけられませんでした。不足で起こりやすいのはむしろ、だるさや疲れやすさです。
そしてだるいと、また動かなくなります。結局ここも、最初の「動かなくなる」に戻ってくるんです。
だから私は、体重そのものより、別のところを気にしています。
本当に気をつけたいのは、それが”一時的”で終わらないこと

夏の数ヶ月だけを切り取れば、体重への影響はそれほど大きくないかもしれません。
私が気をつけたいと思っているのは、そこで身についた「動かない習慣」が、夏のあとも続いてしまうことです。
暑いから、今日は歩くのをやめておこう。
今日も暑いから、また明日にしよう。
この判断自体は、まったく間違っていません。むしろ猛暑の中で無理をするほうが危険です。
問題は、涼しくなってもその状態が戻らないことです。
体より、「再開のハードル」のほうが高い
ここで問題になるのは、体が戻らないことではありません。再開そのものが難しくなることです。
習慣というのは、「朝起きたら歩く」「帰りにジムに寄る」というように、何かのきっかけと結びついて成り立っています。ところが一度その行動を飛ばすと、きっかけと行動のつながりが弱まり、元に戻すのが難しくなることがわかっています。
猛暑は、この「きっかけ」そのものを壊してしまいます。暑くて外に出ない日が続くうちに、それまで自然にできていた散歩の習慣が、いつの間にか消えてしまう。
そして厄介なのが、「涼しくなったら気合いで再開しよう」がうまくいきにくいことです。意志の力に頼るやり方は消耗が激しく、かえって元に戻りやすいことが知られています。
ここがいちばん伝えたいところです
体は、動かせば戻ります。でも、動かし始めるまでのハードルのほうが、実はずっと高い。
秋になって「なんだか体が重い」「階段がきつくなった」と感じる方がいますが、その原因は秋にあるのではなく、夏の過ごし方にあることが少なくありません。
だから、夏こそ”動く習慣を切らさない”ことを優先する

ここまでを踏まえて、私が大事だと思っているのはシンプルです。
夏に大事なのは運動の「量」ではなく、「動く習慣を切らさないこと」です。
動く習慣を切らさないための3つ
- 涼しい時間帯に10分だけ歩く
- 外が危険な日は、室内でできることをする
- 食事にタンパク質を一品足す(卵・豆腐・蒸し鶏など)
これだけで十分です。
(外を歩くときの水分・塩分については、運動中の水分補給、それで足りていますか?にまとめています。汗で本当に気をつけたいのは、体重よりこちらです。)
「こんな少しでは意味がないのでは」と思われるかもしれません。でも、ゼロにしないことに意味があります。
10分でも、室内でも構いません。”やっている状態”を細く保っておけば、涼しくなったときに「再開」しなくて済みます。ゼロから立ち上げるのと、細くても続いているものを太くするのとでは、必要な労力がまったく違うからです。

夏に頑張って体重を落とす必要はありません。むしろ「維持できれば上出来」くらいでいいと思っています。
涼しくなったときに、すぐ動き出せる状態でいること。それが結局、秋以降の体を大きく左右します。
体重計の数字に一喜一憂するより、そちらのほうがずっと大事です。
夏の過ごし方、一緒に見直しませんか
「暑くて何もできていない」
「このままではまずい気がするけれど、何をすればいいかわからない」
そんな方は、一度ご相談ください。
まちの隠れ家ジム宿河原では、猛暑の時期でも無理なく続けられる形を一緒に考えていきます。運動が苦手な方、久しぶりに体を動かす方でも大丈夫です。
大事なのは、頑張ることではなく、動く習慣を切らさないこと。
気になる方は、こちらから詳細をご覧ください。
https://machigym-syukugawara.com/
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連絡先は
mail:hiromi11100430@gmail.com
ここまで読むと「やっぱり夏は太るのでは」と思われるかもしれません。ただ、メカニズムとして存在することと、それが数ヶ月で体重の数字に表れることは、別の話です。実際、先ほどの季節差は0.6kg未満でした。ですので、ここを心配しすぎる必要はないと思っています。