「暑い日は何を食べれば?」の前に|猛暑でも食欲を保つ、私の食べ方の工夫
- 暑い日に何を食べればいいか迷っている方
- 夏になると食欲が落ちて、冷たい麺ばかりになりがちな方
- 夏バテを食事から防ぎたい方
「こんなに暑い日は、何を食べればいいんですか?」
最近、お客様からよくこの質問を受けます。
気持ち、すごくわかります。暑いと食欲は落ちるし、そうめんやアイスで済ませたくなりますよね。
ただ、私がいつもお答えしているのは、実は「何を食べるか」だけではありません。
その”前”に、やっていることがあるんです。
というのも、暑い日に食欲が落ちるのには、ちゃんとした理由があります。そこを整えないまま「何を食べるか」だけ考えても、なかなかうまくいかないんですよね。
この記事では、私自身が猛暑の日に実践している「食べ方の工夫」を紹介します。
正直に言うと、私は食や栄養の専門家ではありません。パーソナルトレーナーです。ただ、自分の体で試して、気になって調べてみたら、なるほどと思える研究がいくつもありました。その話を、体験を交えてお伝えします。
「暑い日は何を食べれば?」とよく聞かれます

冒頭でも書いたとおり、夏になるとこの質問が本当に増えます。
食欲がないから、冷たい麺だけで済ませてしまう。
さっぱりしたものばかり食べてしまう。
そして、なんとなく夏バテしていく・・・
そういう方がとても多いです。
もちろん「何を食べるか」も大事です。でも私は、その質問をいただくと、まず別のことをお伝えしています。
それは、「食べるものを変える前に、食べられる状態を作りましょう」ということです。
順番が逆なんですね。食欲がない状態でメニューだけ工夫しても、そもそも食が進まない。だからまず、食欲が自然とわく環境から整えていきます。
そもそも、なぜ暑いと食欲が落ちるのか(調べてみました)
「夏は食欲がなくて当然」と思われがちですが、なぜそうなるのか、気になって調べてみました。
すると、これはちゃんとした体の仕組みでした。
人の体は暑くなると、「エネルギーを取り込む」ことより「熱を逃がす」ことを優先します。食事をすると、消化のために体の中で熱が生まれます。暑いときにたくさん食べると、その熱まで逃がさなければならず、体にとって負担になる。だから、体が自然と食欲を抑えるんです。
さらに、暑いと血液が胃腸から皮膚のほうへ回されます。体の表面から熱を逃がすためです。その分、胃腸の働きは後回しになります。
加えて、暑さで食欲を高めるホルモンの分泌が下がるという報告もあります。研究では、体の表面温度が1℃上がるごとに、摂取カロリーが約86kcal減っていたそうです。
つまり、夏に食欲が落ちるのは、気合いが足りないわけでも、体が弱っているわけでもありません。
暑さに対する、ごく自然な反応なんです。
だからこそ、「無理して食べる」のではなく、「食べたくなる状態を作る」ほうが理にかなっています。
私がまずやるのは「涼しい環境を整える」こと
ここからは私の実践です。
猛暑の日、私がまずやるのは、メニューを考えることではありません。
部屋を涼しく、快適に保つことです。
さっきの仕組みの裏返しですが、体が暑さで「熱を逃がすモード」になっていると、食欲は落ちたままです。逆に、涼しくて快適な環境にいると、体は落ち着いて、自然と「食べようかな」という気持ちがわいてきます。
無理やり食べるのではなく、食べたくなる状態に自分を置く。
これが、私がいちばん大事にしている工夫です。

エアコンを我慢して暑い部屋で食欲を失い、結局そうめんだけ・・・となるより、まず涼しくする。それだけで、食事の質が変わってきますよ。
涼しい部屋で、温かい汁物。無理に冷たいもので済ませない

涼しい環境が整うと、不思議なもので、温かいものも食べられるようになります。
私はよく、涼しい部屋で温かい味噌汁を飲みます。
暑い中だと「温かいものなんて無理」と感じますが、部屋が涼しいと、これがすっと入るんですよね。そして温かい汁物があると、それだけで食事全体が進みやすくなります。
ここでトレーナーとして一つだけ。
夏は、冷たい麺やさっぱりしたものに偏って、タンパク質が欠けやすい季節です。タンパク質は、筋肉だけでなく体のさまざまな材料になります。夏に不足すると、疲れが抜けにくくなることもあります。
完璧なバランスを目指す必要はありません。ただ、味噌汁に卵や豆腐を足す。冷やし中華に蒸し鶏をのせる。そのくらいで十分です。
- 涼しい環境で、温かい汁物を一品
- そこにタンパク質を少し(卵・豆腐・蒸し鶏など)
これだけで、夏の食事はずいぶん変わります。
飲み物は「基本は常温、暑い外や運動中は冷たいもの」
飲み物についても、私なりの使い分けがあります。
家で過ごすときは、基本は常温の水。コーヒーもホットで飲みます。(これがいい!と断言するわけではなく、あくまで私の過ごし方です。)
というのも、冷たい飲み物は胃の動きを一時的に鈍らせることがあるからです。調べてみると、4℃の冷たい飲み物は、体温と同じくらいの飲み物に比べて胃からの排出が遅く、冷たい水を飲んだあとは胃の収縮が60分ほど弱まっていた、という研究がありました。
食欲を保ちたい家の中では、あえて体を内側から冷やしすぎないようにしているわけです。
ただし、これはあくまで「涼しい環境にいるとき」の話です。(コーヒーも無理してホットで飲んでるのではなく、ホットを欲する環境にしています。)
暑い屋外にいるときや、運動中は、むしろ冷たい飲み物を選びます。
体温が上がっているときは、冷たい飲み物のほうが体を効率よく冷やせて、熱中症予防にもパフォーマンスにも有利だからです。
「いつも常温がいい」でも「いつも冷たいのがいい」でもなく、今の自分の体温に合わせて使い分ける。これが私の結論です。
どうしても暑さ疲労があるときは、水分の多い夏野菜を

ここまでが理想ですが、正直、いつもうまく環境を整えられるわけではありません。
外回りが続いたり、どうしても暑さ疲労が抜けなかったり。
そういうときに私が頼るのが、トマト、きゅうり、スイカ、なすといった、いわゆる「体を冷やすといわれる食材」です。
ただ、ここは正直に書いておきます。
「体を冷やす食材」というのは、昔からの言い伝えや東洋医学的な考え方で、”食べると体の深部体温が下がる”と科学的に証明されているわけではありません。
では、なぜこれらが夏に良いのか。調べてみると、理由はもっとシンプルでした。
水分がとても多いんです。きゅうりは約96%、トマトは約94%、スイカは約92%が水分です。しかも、汗で失われるカリウムや、抗酸化物質なども一緒に摂れます。
食事から摂る水分は、一日の水分摂取の2割ほどを占めるといわれます。飲み物だけでなく、こうした水分の多い野菜や果物からも補給できるわけです。
つまり「体を冷やす」というより、「水分とミネラルを、食べながら補給できる」。
そう考えると、暑さ疲労のときに手が伸びるのも、理にかなっているなと思います。
完璧を目指さず、まず一つだけ
ここまで4つの工夫を紹介しました。
- 部屋を涼しく保って、食欲がわく状態を作る
- 温かい汁物を一品、タンパク質を少し
- 飲み物は体温に合わせて使い分ける
- 疲れたときは水分の多い夏野菜を
ただ、これを全部やろうとしなくて大丈夫です。
いちばん大事なのは、続けられること。
まずは「部屋を涼しくして、味噌汁を一杯」だけでもいいんです。それだけで、夏の食事は変わり始めます。
暑い夏を乗り切るのは、特別な食材でも、気合いでもありません。
食べられる状態を、少しずつ整えていくこと。それが結局、いちばんの近道だと思っています。
自分に合った夏の過ごし方、一緒に見直しませんか
夏の不調は、食事だけ、運動だけ、と切り離して考えるものではありません。
暑さで食欲が落ち、動く気力もなくなり、さらに体力が落ちていく。この悪循環にはまっている方は、本当に多いです。
まちの隠れ家ジム宿河原では、運動だけでなく、普段の生活習慣も含めて、今の体の状態を一緒に確認していきます。「何から整えればいいかわからない」という方でも大丈夫です。
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