このような方にお勧めの記事です
  • 筋トレで「10回やる」と決めたのに、途中で疲れて動きが止まってしまう方
  • 「決めた回数は、休まず続けてやり切らないと効果がない」と思っている方
  • 途中で動きが止まったとき、そこでやめるか、少し休んで残りをやるかで迷う方

スクワットを10回やると決めて、6回目、7回目。

脚が疲れて、動きが止まってしまった。

「10回は続けてやらないと効果がないはず。なんとかやり切らなきゃ……」

そう思って、無理に続けようとしたことはありませんか?

実際、お客様の中にも、決めた回数をやり終える前に疲れて動きが止まってしまう方がいらっしゃいます。「休んでもいいですか」と申し訳なさそうにされることもあります。

ですが、無理にやり切ろうとしなくて大丈夫です。一息入れましょう。いったん動きを止めて、正しいフォーム(動きの形)でまたできそうだと感じるまで休むということです。

またできそうだと感じたら、残りの回数を行います。10回のうち6回で止まったのなら、あと4回です。

私は、崩れたフォームのまま無理に続けるより、一息入れてから正しいフォームで再開したほうが効果的だと考えています。フォームの乱れによるけがのリスクも抑えられます。

「でも、途中で休んだら効果が落ちるのでは?」と心配になるかもしれませんね。

これについては研究があります。決めた回数を休まず続けて行った場合と、途中に短い休みをはさんで行った場合を比べたものです。数週間トレーニングを続けたあとの筋力の伸びにも筋肉の増え方にも、差はありませんでした。

この記事では、その研究の内容と、一息入れるタイミングや休む長さの目安をお伝えします。

早速見ていきましょう。

この記事の結論を先にお伝えします

  • 筋トレで決めた回数(たとえば10回)の途中で正しいフォームを保てなくなったら、いったん休み、正しいフォームでまたできそうになってから残りの回数を行えばいい
  • 休まず続けて行った場合と、途中に短い休みをはさんだ場合を比べた研究では、数週間続けたあとの筋力の伸びにも筋肉の増え方にも差がなかった
  • 崩れたフォームのまま無理に続けるより、休んでから正しいフォームで再開したほうが効果的で、けがのリスクも抑えられると私は考えている

筋トレの途中で疲れて止まったら、一息入れて続けていい

「決めた回数は、休まず続けてやり切らないと効果がない」

そう思っている方がいらっしゃいます。そう思っていると、途中で動きが止まったときに失敗したような気持ちになりますよね。

ですが、決めた回数の途中で動きが止まっても、失敗ではありません。

途中で動きが止まる理由は、ひとつではありません。

  • 筋肉が疲れて、力が入らなくなった
  • 呼吸が乱れて、苦しくなった
  • 気持ちの面で「もうつらい」と感じた

どの理由でも、体に起きていることは同じです。正しいフォームで動きをくり返すことが、難しくなっているのです。

であれば、一息入れましょう。正しいフォームでまたできそうだと感じるまで休んでから、残りの回数を行えば大丈夫です。

私のお客様にも、途中で疲れて動きが止まり「休んでもいいですか」と聞かれる方がいらっしゃいます。そのときは「途中で休んでも大丈夫ですよ」とお伝えしています。そして一息入れてから、残りの回数を行っていただいています。

正しいフォームを保てなくなったら、一息入れる。正しいフォームでまたできそうになったら、残りの回数を行う。それで大丈夫です。

とはいえ、「途中で休んでも、休まずやり切ったときと同じ効果があるの?」と気になりますよね。次の章で、研究の結果をお伝えします。

途中で一息入れても、筋力の伸びと筋肉の増え方は変わらなかった

「途中で休むと、休まずやり切ったときより効果が落ちるのでは?」

その心配は、しなくて大丈夫です。

研究では、2つのやり方が比べられています。決めた回数を休まず続けて行うやり方と、あらかじめ決めたタイミングで数回ごとに短い休みをはさむやり方です。それぞれを数週間続けてもらい、筋力や筋肉がどのくらい変わったかを比べています。そうした研究を集めてまとめた報告が、2つ出ています。

  • 17件の研究をまとめた報告:2つのやり方で、筋力の伸びと筋肉の増え方の違いはごくわずかだった
  • 29件の研究をまとめた報告:2つのやり方で、筋力の伸びにも筋肉の増え方にも差はなかった

途中に短い休みをはさんでも、数週間続けたあとの筋力の伸びと筋肉の増え方は、休まず続けた場合と変わりませんでした。

「それは若い人や、ふだんから鍛えている人の話では?」と思う方もいるかもしれませんね。

平均61歳の女性66人を対象にした研究もあります。参加者を2つのグループに分けて、それぞれ違うやり方で12週間トレーニングを続けてもらったものです。

グループやり方12週間後の筋力
休まず続ける8回を休まず続けて行う伸びた
途中で休む2回行うごとに30秒休む同じように伸びた

※どちらのグループも行った回数の合計は同じで、違うのは休みの入れ方だけです。途中で動きが止まったところでやめてしまうのではなく、休んだあとに残りの回数を行うことが前提になります。

この研究では、筋力のほかに歩く速さや体の柔らかさなども測っています。どの項目でも、2つのグループの間に差はありませんでした。

研究者は、どちらのやり方も同じように効果があるので、どちらにするかは本人の好みややりやすさで決めればよいとまとめています。

筋トレの途中で一息入れるのは、手抜きではない

効果が変わらないと分かっても、「でも、途中で休むのは甘えのような気がする」と感じる方もいると思います。

ここからは私の考えですが、筋トレの途中で一息入れるのは、手抜きではありません。

筋肉が疲れたり、呼吸が乱れたり、気持ちがつらくなったりすると、正しいフォームで動きをくり返すことが難しくなります。

その状態で無理に回数を重ねるより、正しいフォームでまたできそうになるまで一息入れてから再開する。そのほうが効果的ですし、フォームの乱れによるけがのリスクも抑えられます。

私は、決めた回数を休まずこなすことよりも、一回一回を正しいフォームで行うことを大切にしています。

研究でも、途中に短い休みをはさむと、トレーニングの最中に何が変わるかが調べられています。

  • 37件の研究をまとめた報告:途中に休みをはさむと、回数を重ねても重りを持ち上げる速さが落ちにくかった
  • 32件の研究をまとめた報告:途中に休みをはさむと、本人が感じるきつさが軽かった

※どちらも、フォームの崩れやけがを直接調べた報告ではありません。

途中に休みをはさむと、最後の数回になっても動きが遅くなりにくく、きつさも軽く感じていた、ということですね。

決めた回数の途中で疲れて止まっても、申し訳なく思わなくて大丈夫ですよ。一息入れてから、残りの回数を正しいフォームで行いましょう。

筋トレの途中で一息入れるときの目安

「途中で休むといっても、いつ、どのくらい休めばいいの?」

私がお客様のトレーニングで目安にしていることを、3つお伝えします。

場面目安
決めた回数の途中で、正しいフォームを保てなくなったときいったん動きを止めて休む。「正しいフォームでまたできそうだ」と感じたら、残りの回数を行う
休んでも、正しいフォームに戻せないとき決めた回数に届いていなくても、その種目はそこで終わりにする
毎回のように、途中で正しいフォームを保てなくなるとき重さを軽くするか、決める回数を減らす

1つ目は、休む長さです。先ほどの61歳の女性の研究では、2回ごとに30秒の休みをはさんでいました。私は秒数ではなく、「正しいフォームでまたできそうだ」と感じるかどうかを目安にしています。私のお客様の場合は、数秒〜十数秒くらいです。

2つ目は、回数よりもフォームを優先する、ということです。休んでも正しいフォームに戻せないときは、決めた回数に届いていなくても、その種目はそこで終わりにして構いません。

3つ目は、毎回のように途中で正しいフォームを保てなくなる場合です。これは力が足りないのではなく、重さや回数の設定が今の体に合っていないだけです。重さを少し軽くするか、決める回数を減らしてみましょう。

正しいフォームを保てなくなったら、一息入れる。またできそうだと感じたら、残りの回数を正しいフォームで行いましょう。

お一人で筋トレをしている方も、同じ考え方で大丈夫です。

まとめ

  • 筋トレで決めた回数(たとえば10回)の途中で正しいフォームを保てなくなったら、いったん休み、正しいフォームでまたできそうになってから残りの回数を行えばいい
  • 休まず続けて行った場合と、途中に短い休みをはさんだ場合を比べた研究では、数週間続けたあとの筋力の伸びにも筋肉の増え方にも差がなかった
  • 崩れたフォームのまま無理に続けるより、休んでから正しいフォームで再開したほうが効果的で、けがのリスクも抑えられると私は考えている

決めた回数の途中で疲れて動きが止まっても、失敗ではありません。

次に動きが止まったときは、一息入れてから、残りの回数を正しいフォームで行ってみましょう。

1回に行う回数や、週に何日やるかで迷う方は、筋トレは毎日やってもいい?|始めたばかりなら、毎日少しずつが近道になることももあわせてご覧ください。

当ブログでは、今回のような「このやり方で合っているのかな」と迷いやすい話を研究と現場の経験の両方からお伝えしています。気になるテーマがありましたら、また覗いてみてください。

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